天気予報はどのように出している?降水確率の定義は?日常会話の王道について知ろう

天気予報 降水確率

さて、テレワークも定着してきた昨今ですが、一方で、テレワークの生産性が低いことから対面業務への回帰も進んでいます。

出社する頻度が増えてくると気になるのが天気ですよね。必ず家を出る前に、ニュースを見たりアプリをチェックしたりするかと思います。

また、日常会話を行ううえでの鉄板ネタとも言えます。

営業先であいさつをした後に間をつなぐための小話だったり、そこまで親しくない同僚や知人とエレベータが一緒になった時のあいさつだったり。

会話のネタに困ったときは、今日は暑いね、とか、雨降ってました?とか、とりあえず天気の話をすることが多いと思います。

何気ない小話なので、天気について深い知識を持っていても劇的に何かが変わるわけではありません。ただ、会話が途切れないようなネタのひとつとして頭に入れておくと、いざという時のボキャブラリーの一つになります。

今回は、天気予報をどのように行っているのか、意外と知らない降水確率の考え方など、天気にまつわる豆知識をお届けします。

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この記事に書かれていること

天気予報はどのように出している?

はじめに、天気予報をどのように行っているか確認しましょう。気象庁によると、気象衛星から現在の雲の動きを把握したうえで、将来の大気の状態を予測しているようです。

天気予報を行ううえで、まずは観測データを集めます。観測データの集め方としては、観測台や航空機による直接計測、レーダによる間接計測だったり、ひまわりで有名な気象衛星による観測があります。

ここで集まった観測データをインプットとして数理モデルを解析し、未来の気象を予測します。予測にはスーパーコンピュータを用いており、これを数値予報と言います。

数値予測によって導き出されたシミュレーション結果を気象予報士(予報官という)が分析して、天気予報として世の中に発表する、という流れです。

ここからは、難しい数理モデルの話は置いておいて、天気予報に関わる情報をいくつか見ていきましょう。

降水確率はどのように出している?

天気予報で最も気にするのが降水確率です。雨が降るのか降らないのか、傘を持っていくべきか持っていかざるべきか、1日外で仕事をすることを考えると重要な情報です。

それでは、降水確率の定義はどういったものでしょうか。

気象庁によると、「指定された時間帯の間に1ミリ以上の降水がある確率」だそうです。

確率、なので例えば降水確率30%だった場合、「指定された時間帯の間に1ミリ以上の降水がある確率が30%」。つまり、同様の日が100日あったら、30日は1ミリ以上の雨が降る、ということになります。

あくまで過去の実績や現在の観測結果から予測された確率、ということですね。

また、1ミリ以上の降水、なので小雨になるか土砂降りになるかは降水確率ではわからないこともポイントです。そこは数値予測では現れない範囲なので、別途、予報マークや気象予報士のアドバイスを確認するようにしましょう。

晴れ、曇り、雨の定義とは?

天気予報には晴れ、曇り、雨などありますね。

雨や雪は降っていたらわかりますが、晴れ曇りの区別はあいまいでよくわかりません。それぞれどのような定義なのでしょうか。

気象庁によると、空全体に対する雲の量が1割以下だと「快晴」、2割から8割だと「晴れ」、9割以上だと「曇り」というそうです。

空に8割雲がかかっていても、天気予報上は晴れ、と表現されます。

高気圧と低気圧とは?

高気圧、低気圧という言葉も天気予報ではよく聞きますね。気圧については学生時代に勉強した記憶もあります。

1気圧=1013hPa(ヘクトパスカル)だということは記憶している人が多いと思います。では、高気圧、低気圧とは何でしょうか。1気圧=1013hPaより高いか低いか、ということだと思っていたらそれは間違いです。

高気圧、低気圧とは相対的な評価基準で、「周囲の気圧より高いか、低いか」ということになります。同じ1000hPaという気圧でも、周囲が980hPaくらいであれば高気圧になるし、一方で周囲が1020hPaくらいであれば低気圧、ということになります。

テレビ局やWebサイトによって天気予報は変わる

天気予報は気象庁以外にも、気象庁長官の許可を得ている事業者であれば独自の予報を出せるようです。この人たちのことを「予報業務許可事業者」というそうです。

同じ地域に対する天気予報でも、事業者が違えば異なった予報になる、ということがあり得ます

そのため、テレビ局やWebサイトによって、予報を入手するもとの事業者が異なれば、結果も異なる、ということになります。

当たりやすい、外れやすいはその都度違うと思いますが、より高精度なシミュレーションモデルを持っていたり、高精度なインプットをもとに予報を出している事業者を使っているところは当たりやすい、ということも言えるかもしれません。

天気予報の用語の意味は?

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つづいて、天気予報の用語について見ていきましょう。普段何気なく聞いたり見たりしている言葉も、天気予報ではきっちりと定義されていたりもするようです。

天気予報でよく聞く時間の定義

天気予報ではいつ頃から雨が降る、とか晴れ間が出るというようなときに、明け方とか夕方といった時間に関する言葉をよく聞きます。

実はこれにはきちんとした定義があって、言葉によって明確な時間帯を表しています。3時間ごとに区切られる表現だと以下のようになります。

  • 未明:午前0時頃から午前3時頃まで
  • 明け方:午前3時頃から午前6時頃まで
  • 朝:午前6時頃から午前9時頃まで
  • 昼前:午前9時頃から12時頃まで
  • 昼過ぎ:12時頃から15時頃まで
  • 夕方:15時頃から18時頃まで
  • 夜のはじめ頃:18時頃から21時頃まで
  • 夜遅く:21時頃から24時頃まで

確かに、これらの表現は聞いたことがありますよね。夜のはじめ頃、なんてなんとなく気象予報士の人が表現しているのかと思ったら、きちんと定義があるようです。

時々/一時/のち、の違い

 曇り時々雨、とか、晴れのち曇り、なんていう表現が天気予報ではよくあります。これらも定義があるので確認しましょう。

  • 時々:現象が断続的に起こり、その現象の発現期間の合計時間が予報期間の 1/2 未満のとき
  • 一時:現象が連続的に起こり、その現象の発現期間が予報期間の 1/4 未満のとき
  • のち:予報期間内の前と後で天気が異なるとき

ちょっと断続的と連続的の違いも分かりづらいので、補足します。

  • 断続的:現象の切れ間がおよそ1時間以上
  • 連続的:現象の切れ間がおよそ1時間未満

予報期間の半分か1/4か、それが連続的か断続的かで時々をつかったり、一時を使ったり、ということが決められているようです。

晴れ時々曇り、だと、予報期間の半分以上は晴れているけど、1時間以上の間隔をあけてたまに曇りの時間があること、を指します。

また、曇り一時雨だと、予報期間のほとんど(3/4)は曇りだけど、1時間の間をあけずに雨が降る時間帯がある、ということを指すようです。

注意報と警報について

警報・注意報という言葉も台風のシーズンによく目にしますね。赤と黄色で表現されることが多いです。気象庁によるそれぞれの定義は以下の通りです。

「警戒」と「注意」という表現はあいまいですが、ポイントは警報は「重大な災害」に対して具体的な「警戒」を行うこと、注意報は「災害のおそれがある」場合に「注意」すること、なので、警報のほうがより重大な予報ということが言えます。

おわりに

さて、今回は、仕事をするうえで身近な関心事でありトークテーマのひとつである天気予報についてまとめました。

予報自体は様々なインプットをスーパーコンピュータでシミュレーションし、将来の可能性を予測するものでした。

また、普段何気なく聞いている天気予報の言葉にも、実はきちんとした定義があって使い分けられていることもわかりました。

明日からは、ちょっとした時間つなぎのトークの中に、ちょっとした雑学を加えられるようになったのではないでしょうか。実践の場があれば披露してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

こんにちは。ひろみやです。

メーカーの研究職からジョブキャリアをスタートし、現在はITコンサルタントとして働いています。

アラフォーと言われる世代となり、情熱の一部を何かに傾けよう、ということでブログによる情報発信を始めました。

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